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Q. 先日○○リサーチという名前で、当社の得意先か ら当社に対しての調査が入ったのでお伺いたしたいと電話が入ったのですが、新規の取引の話もないし、どう考えても今つきあいのある得意先から調査なんて受 けるはずがないんですが、この調査は受けておいた方がいいんでしょうか?
A. 企業の信用調査は、新規取引のときだけに限ら ず、大手企業の場合などは、下請けに対して定期調査を入れる場合があります。ただ、気をつけておかなければならないのは、「化調」でないかどうかです。こ のケースも「化調」の可能性があります。
Q. 「化調」って何ですか
A. 「B調」とも呼ばれるものですが、本来、企業 信用調査というのは、新規であれ、従来から取引がある場合であれ、その取引先の経営や信用状態に不安を感じた企業が調査を依頼するもので、従って、当然、 依頼主が存在します。これを「本調」、もしくは「A調」と呼びます。しかし、「化調」では依頼主が存在しません。
Q. 依頼主が存在しないとはどういうことですか?
A. そもそも、調査というものはその依頼主を公表 しないのが常套です。それは企業信用調査といえども同様です。信用調査は、先程も申しました様に、新たに大きな取り引き話が出ているとか、長年取り引きを していても少し様子がおかしいとか、あるいは大手企業が下請業者に対して定期的に経営状態を調べるといった場合が多いのです。従って、調査を受ける企業 は、興信所側が依頼主の名を明らかにしなくても、どこからの調査かはだいたい察している場合が少なくありません。「化調」はそれを利用するのです。「今後 の取り引きを有利に運びたい」と思っている被調査先が、勝手に想像している依頼主に対して「よりよい報告書を書いてもらいたい」という弱味につけ込み、自 社の調査チケットを売り込んだり、会員にさせたりする。そういう手口なのです。
Q. えっ?そうすると、今回、当社に電話があったの も、その手のものかもしれないんですか?
A. その可能性は十分あります。 そもそも「化調」というものは、ある日、中小企業の代表者あてに「興信所」と名乗る者から電話が入ることから始まります。彼らは必ず代表者と話したがりま す。代表者が電話口に出ると、彼らはこんな具合に話します。 「あっ、社長ですか?実は今回、御社に対して信用調査が入りまして…。ついては、少しお尋ねしたいんですが…」 そして、創業時期や従業員数、主要な取り引き先、メインバンクなど会社の概略を聞いてきます。 「ところで、これはどこからの調査ですか?」質問に答えている社長が気になり出して聞きます。 「何分、興信所ですので、依頼主についてズバリはお答えできませんが、だいたいご検討はおつきになっておられますよね?」彼らはそう言うのです。 「ええ、だいたいは…」代表者がそう答えると、彼らは心の中で「しめた!」と思っているはずです。そして、何という企業を想像しているのか、その具体名を 逆に聞いてくる場合もあります。こうなると、彼らはそそくさと、「電話ではなんですので、一度お伺いしたいと思います。明日は事務所の方にいらっしゃいま すか?」と言ってきます。訪問日も決して時間を置きません。
Q. ええ、まったくその通りです。日時も決めてしま いました。
A. 彼らが「化調」の人間であっても、訪問して来 れば、あまたに細かく質問し、工場を見学したり、倉庫の在庫状況など見たりして、丁寧な調査を行うでしょう。 しかしここからが問題なのです。ひと通りの調査が済んだ後、代表者との雑談の中で、彼らは何気なく、「これも何かのご縁ですので、この際、当社の会員に なっておいて下さい。」と言うのです。代表者は全体の流れの中で、今回の調査の依頼主と思っている企業との今後の関係のためにも、「この興信所とつきあっ ておいた方が有利だ」という心理状況になって、会員登録を承諾したり、調査チケットを購入したりするのです。
Q. えっ?!そうなんですか?バブルのころ、よく似 たことを言われてチケットを買ったことがあります。
A.  この「化調」の質の悪さは「本調」と区分がつきにくいという点です。「本調」でも調査先に直接出向いて調査を行う場合は多々あります。むしろ、信用調査に おいては、この「直調」は欠かせないものなのです。そして、その場合の多くは代表者と面 談します。逆に、経営者が「直調」を拒否すれば、「来られたらまずいことでもあるのか?」と痛くもない腹を探られたりする結果 を招かないとも限りません。
Q. じゃあ、本当に調査が入った場合と、その「化 調」というのを区別 しにくいですねぇ。「化調」見破る方法はないのですか?
A. 問い合わせしてきた「興信所」側が、今回の調 査依頼主が分っているかどうかを執拗に尋ねてくるのは要注意です。また、実際に調査が入ってくる場合は、少なくとも御社の登記簿謄本に記載されているレベ ルの内容は調べています。それくらいの内容を知らないようではおかしいですね。 また、大阪では業界の社会的責任を自覚して社会法人大阪府調査業協会を組織し、市民生活への寄与と業界内部のモラルの向上に努めていますので、(社)大阪 府調査業協会(TEL:06-6941-7731)にその興信所が加盟しているかどうか、あるいはどういいう業者であるかをお問い合わせされるのも一手で す。 ただ、本当にそれが「本調」なら調査拒否をすれば不利になりかねませんので、一、ニ時間の時間を割かれるのは覚悟して、調査はきっちり受けておかれた方が 無難でしょう。その上で、相手が会員登録やチケット購入を勧めてきた場合、必要でなければきっぱり断ればいいのです。まともな興信所であれば、それで報告 書の内容が変わることは断じてありません。但し、きっちりした興信所でも信用調査専門の興信所の多くは会員制やチケット制を取ってますので、以後調査を出 す必要性がある場合はそれをご利用されてもいいかと思います。