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突然彼女の連絡が途絶えて(1)| 秘密のあっ子ちゃん(148)

 これは平成6年より大阪新聞紙上にて連載していた「秘密のあっ子ちゃん」に掲載されたエピソードより抜粋したものです。なお、登場人物は全て仮名で、ご本人の許可を得ております。

「突然連絡が取れなくなった」と飛び込んでこられる若い人たちの「現在進行形」の依頼の中には、どう見ても「探しても無駄だ」と思われるケースかいくつもあります。つい最近も二十三歳の男性がやってきて、「一年間つき合った彼女が、突然アパートを引き払ってしまった。何とかもう一度連絡を取りたい」と言うのです。

すぐに私は『それって、ふられているんじゃないの?』と思ったのですが、初めからそんな風につき放してしまっては、あまりにも彼がかわいそう。そういう訳でじっくりと話を聞き始めました。

しかし、聞けば聞くほど、「これは、探したところで彼女の気持ちは戻ってこない」と判断せざるを得ない。『ちょっと本人にはきついかな』とも思いましたが、それこそ「本人のため」とばかり、私は、「お金がもったいないと思うから、調査はやめといた方がいいと思うよ」と言いました。

こういう場合、ほとんどの依頼人は、その事態が示す本当の意味については自覚があるようです。でも第三者と違う所は、「わずかな希望を捨てきれない」という点なのです。

誰が聞いても明らかに「ふられている」という依頼には、とりあえず「探しても無駄だ」とはっきり伝えます。

しかし、たいていの場合、私に指摘されるまでもなく、『認めたくない現実』として、依頼人自身は既にうすうす分かっているようです。

「例え、そうであったとしても、このままでは自分の気持ちの整理ができない。イヤならイヤとはっきり彼女の口から聞かないことには、次に進めない」

ということで依頼を受けることになるのですが、そのあと彼が当社から引きあげるまでの時間のほとんどは「人生相談」ということになってしまいます。しかし、そういうケースとは異なり、なかにはら忠告しても『愛』があると信じて疑わず、当社が報告書を示すまで、まるっきり「騙されている」人もいます。

それは、女性より男性の方がはるかに多い。

やっぱり、男性の方が純情なんだなぁ…と思わざるを得ません。逆に言えば、「よくまぁ、こんなミエミエの嘘をつくわ」とあきれる女性がいるのです。

依頼人は彼女のことをとことん信じて疑わず、しかし、私から見れば「よくまぁこんな嘘がつけるもんだ」とあきれる女性がいます。

今回は、そんな純朴な方々に注意を喚起してもらうためにも、あえてそのお話をすることにします。

それはもう三年も前のことです。

人探しの調査の依頼に来られた男性は当時二十八歳で、見るからにスポーツマンタイプのさわやかな印象を受ける好青年でした。

彼の話はこうでした。

「三ヵ月くらい前、友人三人とおもしろ半分でダイヤルQ2のパーティーラインに電話したんです。そこでつながった一人の女性と意気投合し、話も盛り上がりました。その時、電話番号を彼女に教えたので、それからは彼女の方からちょくちょく電話が入るようになったんです」

十数回も彼女と電話で話していれば、『一度彼女に会ってみたい』と思うのは当然のことで、彼は彼女を何回か誘っています。 しかし、その度に彼女はなにやかやと理由をつけては会おうとしなかった、といいます。私は、そこまでの話を聞いただけで、どうも『くさい』と思いました。

<続く>

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