これは平成6年より大阪新聞紙上にて連載していた「秘密のあっ子ちゃん」に掲載されたエピソードより抜粋したものです。なお、登場人物は全て仮名で、ご本人の許可を得ております。
天涯孤独のみなし子だと思って育った彼女(45才)。役所からの届いた遺産相続の通知で、最近まで祖母が生きていたことを知った彼女は田舎に向かいましたが、疑問はますます膨らむばかりです。
「祖母は私が生まれたことを知らなかった訳がないと思います。なのに何故、孫の私に四十年以上も連絡を取らずに、遠縁の男性を養子にしたんでしょうか?」
彼女は後見人でもある勤務先の食料店の主人に相談しました。彼女は自分が生まれた頃に何があったかを知りたいと思ったのです。 記事を読む